- 営業利益が安定しない・・・
- 毎年増収増益にならない・・・
- 利益が横ばいで先行きが不安・・・
このページではそんなお悩みに答えます。
まずは結論から。
世の中のうまくいっている会社の理由を知りたい方は、最後まで読んでみて下さい。
それ以前に営業利益が赤字の方は、まず黒字に転換させる計画から実行しましょう。(別途記事を書きます)
営業利益を毎年上げることの意義
営業利益が毎年増加していく。これを増益といいます。
ちなみに売上が増加するのは増収です。
営業利益の前年比増加には、以下の3つのメリットがあります。
- 企業の健全性・成長性を強調できる
- 社長のメンタルが安定する
- 与信が増加する
対外的に健全な企業であることをアピールすることはとても重要です。
特に大きな取引をする場合、取引先はまず与信(会社の健全性)を気にします。
ビジネスにおける一番のリスクは、仕事が最後まで完了しない危険性です。
大企業になると、発注先はコストメリットよりも安全性を重視する傾向があります。
よって、健全な企業、伸びそうな企業である、ということをアピールするだけで、
- 良質なクライアントの増加
- 優秀な人材の登用
- 世間的な評価
の3つがプラスに働いていきます。
これがですね、長~い目で見ると、大きな効果を生み出します。
やってみて実感すると一番わかり易いので、まずは騙されたと思って目指してみましょう。
どうしたら安定して増収できるの?
増収には、以下の4つの方法があります。
- 売上増加 > 原価増加
- 原価低減 > 売上低減
- 売上増加 > 販管費増加
- 販管費低減 > 売上低減
1)は原価が上がってもそれ以上に売上が上がれば、営業利益は増加するということです。
2,3,4も同じように考えて下さい。
ベストは売上が上がり、原価と販管費が下がることです。
しかし今回の要点はそこではありません。
むしろ営業利益を増加させる、という観点で考えてしまうこと自体が間違いです。
多くの経営者がこの間違いを犯しています。
考えよう:利益はどう活用すべきか
少し話はそれますが、企業にとって利益を一番活用できる方法は何だと思いますか?。
役員報酬アップ?
福利厚生の充実?
オフィスを拡張?
色々ありますが、一番活用できる方法は再投資です。
次の利益を生み出すために、現在の利益を投じる。
再投資こそが最大の企業成長方法です。
再投資の手法は無限にあります。
現在の営業手法を効率化するためのテスト実施も再投資ですし
原価低減のためのシステム構築も再投資です。
今の事業から得られた利益で事業をさらに深く広くしていくための投資が再投資です。
その意味では、役員報酬アップ、福利厚生充実、オフィス拡張も、目的が企業成長のためならば再投資と言えますね。
営業利益を毎年上げていく方法
ずばり、計画的に利益を出すことです。
数字を例にして言うと、今期の営業利益5億円出る予想だとしたら、あえて1億円にしてください。
そして、来年は2億円、再来年は3億円…と上げていきましょう。
安定的な収益がある企業なら、向こう5年は営業利益が毎年1億円ずつ右肩上がりに増加していきます。
それって利益隠しではないの?と思うかもしれません。
違います。
ここで、先程の再投資を行っていくことが重要になります。
1年目は5億円の利益を1億円とし、残る4億円を再投資にまわします。
仮に利益がずっと横ばいだとしても、2年目は3億円、3年目は2億円を再投資できますね。
5年は営業利益の右肩上がりが見えていますので、5年先に新たに1億円以上の営業利益を生む基盤を作れば良いことになります。
すると、長期的な投資の視点が見えてきます。
計画も立てやすいですね。
5億円でなくてもよいです。500万円でも同じことが言えます。
仮に毎年100万円の利益を積み上げると想定したならば
1年目100万円。2年目200万円。3年目300万円。4年目400万円。5年目500万円。
1年目だけで400万円の使途があります。
400万円あれば、5年後の収益を500万~1000万円にする施策は十分に検討出来るし、テストも可能ですよね。
決して無理ではない実現可能な戦略を立て、時間をかけて実行していくことが出来ます。
また、企業の業績はどうやっても浮き沈みが出ます。
再投資を前提に組んでいれば、沈み(利益が思ったよりあがらなかった)があっても、
再投資額を調整することで、予定通りの利益を出すことが出来ます。
会社はいろんな荒波に揉まれ、大変なこともあるでしょう。
しかし外から見れば、あなたの会社は順調満帆そのものとなるのです。
実は銀行の受けも良い
銀行等に対しての印象も非常に良いです。
常に右肩上がりの成長をしていますから、安定性と成長性を提示できます。
さらに投資している部門の根拠と意義と見通しが説明できれば、融資も引き出すことが可能です。
数年先も見据えていますから、事業戦略も予定通りに進みます。
もちろん、5億円を最初から出しているほうが融資実行可能枠は大きいです。
しかし再投資の大きさを見れば、優秀な銀行員であれば融資出来る額はきちんと算出してくれます。
企業価値を高めていく企業であり続けることが大事ですよ。
まとめ
常にフルスロットルで浮き沈みの結果をつくることは、無計画なのです。
財務諸表はあなたのがむしゃらな努力の軌跡ではありません。あなたが見せる広告なのです。
きちんと計画や意図を反映させ、対外的にアピールしてください。
自身でコントロールした企業業績を提示し続けていかなければ、あなたが描く未来は手に入りません。
出来ていた方は素晴らしいです。
出来ていなかった方は、今この瞬間から営業利益と再投資の計画を作成し、そのための下準備を行って下さい。
決算前後だけ調整しているのでは、小手先企業経営からは脱却できません。年単位で育てましょう。
それでは、健全で見た目の美しい企業を目指して。
本日もよい経営を!!