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売れる懐中電灯のつくりかた

売れる懐中電灯

 

あなたの商品、売れていますか?

それとも全然売れなくて困っていますか?

 

こんにちは。ダイコーです。
創業期の社長の「商品」「販売」を専門にコンサル事業を行っています。

ここでは売れるモノを作る方法を、なるべくシンプルにお伝えしようと思います。

もともと売れる商品の作り方として書く予定だったのですが
『商品』だと漠然としてしまって 今ひとつ心に響かないと気づきました。

そこで、より具体的な商品ひとつひとつについて例示と解説をしていきます。

根本的なマインドや手法は同じですので、一つ読んで「分かった!」と思ってもらえたら良いと思います。
しかし、色んな事例を比較してみていくことで

変わらないモノは何か
扱うものによって変わる部分は何か
反復して学ぶことで見えてくるもの

を学べます。
そして、商品を作る上での大事なマインドが手に入ります。

中には私自身がコンサルタントとして過去に関わった実例も挙げていますので
机上の空論ではなく、リアルな現場としての意見です。
ぜひ比較して見てみてくださいね。

 

売れる懐中電灯を作ってみよう

それでは、売れる懐中電灯を実際に考えていきましょう。

繰り返しになりますが、まず「大前提」はなんでしたでしょうか?

口に出して言ってみてくださいね。

 

「お金をもらう = お客様の問題を解決すること」

 

思い出しましたか?

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売れる懐中電灯とは、お客様の問題を解決する懐中電灯です。

懐中電灯で一体どんな問題が解決できるのか?
考えるだけでも楽しみですね。
(私だけ?)

 

懐中電灯の問題解決って?

では懐中電灯は一体、どんな問題を解決してくれるのでしょうか?

「暗いところを明るくしたい」

これが基本的な役割ですね。
それではもう少し状況を絞って「問題」を掘り下げて考えていきましょう。

ランチェスター戦略の『弱者の戦略』はこういう場合に使います。
即ち、ニッチな環境で一番を目指す。です。

 

環境からニッチターゲットを設定

まず懐中電灯をとりまく環境を考えてみます。

懐中電灯を使う人は何故使うのか?

電気が通っていないところで、暗いと見えなくて困る
局所的に明るくしたい
光源を移動させられる

同じ現象を違う言葉で言い換えているだけのようにも見えますね。
でも、これが大事ですよ。人間は同じ事柄をまとめようとしますが、広げるときは広げたほうがいいんです。

逆に懐中電灯のデメリットってなんでしょうか?

電力量が電灯などに比べ小さいので、明るくない
電力供給源が限られるので、長く持たない
光源の範囲を広げるとそもそも明るさが足りない

なるほど。
そもそも懐中電灯って日常生活では使うことがあまりないですよね。

どういう人が使うのでしょう。
暗い屋内・屋外で作業をする人。土木系?
巡回する警備員。
夜間巡回する看護士。

確かに光源の移動が便利ですね。

今回のターゲットは『屋外作業員』にしてみましょうか。
屋外作業は環境が過酷なので、何かしら不満がありそうという感覚からです

それでは現状をリサーチしてみましょう。

屋外作業で暗いところ、と調べて見ると結構ありました。
トンネル、マンホール、陽の当たらない建物の間。橋の下。
いずれも暗いですね。
夜間は全般です。

総じて出てきた問題が、『周りが暗いのに自分の周囲が明るいこと』で起こること。
虫が集まってくることです。

最近はLEDライトの登場によって虫が集まりにくくなっているのですが、
蛍光灯より集まる種類が減るだけで、集まるタイプの虫は集まる。

虫の問題を突き詰めていくと、マンホールと橋の下は特にその問題が強いようでした。
害虫の類が密集しているようですね。

虫による問題、に狙いを定めてみましょう

 

問題点の洗い出しをしよう

以上からもうすこし区分けして考えてみます。

光で虫が光源に集まるのは作業遅延が出て困る。
光で虫が光源に集まると精神的負担が出てイヤだ。
光で虫の動きが強まるのは精神的作業的に遅延の可能性があって困る。

とまとめてみました。

 

解決手段を考えよう

この問題を解決する手段を考えましょう。

光で虫が光源に集まるのは作業遅延が出て困る = 虫が光源にこない、または反応しない光にする

光は多くの波長の光の集合体として放たれています。
虫が集まる波長や反応する波長を出さない光だけを放出することは可能。

光で虫が光源に集まると精神的負担が出てイヤだ = 虫が光源にこない、または光源以外でも発光し分散させる

精神的な負担を減らすには、極力寄ってこない仕組みが必要なのと、別で虫が寄る場所をつくってあげることです。
集中用光源を用意することで、相対的に狙われるリスクを減らします。

光で虫の動きが強まるのは精神的作業的に遅延の可能性があって困る = 虫の動きを変えない、または弱らせる

色々調べたところ、2014年に東北大学の堀雅敏氏らが青色の可視光で昆虫に対し殺虫能力があることを発見していました。
どうやら特定の波長が活性酸素の発生を促し、ストレスを与え、死に至らしめるようです。
ただし、一方で青い光には集光性が強いことも確認されています。
「光源にこない」という問題とは矛盾してしまう・・・?

もう少し調べると、青い光と一口に言っても

虫が感じやすい光の波長:300~400nm
殺虫能力の高い光の波長:410~480nm付近

とのこと。また、波長の長い光(赤系)は見えていないらしい。
となれば、波長をコントロールすればOKか?

以上が出たところで、一旦答えを考えてみます。

 

具体案を考えてみよう

大事なことは、一度考えてみることです。
そうすることで、あなたの中に思考のルートが出来上がります。

では私の案を簡単に。

410~470の波長と長波長とを合わせた光を出す懐中電灯。(色味は紫っぽくなる)
周囲を照らすのに適した明るさを放出。
虫類は寄ってこず、またストレスを感じるため、弱るか、光から逃げていく。
照射型と全方位型の両方を備えた仕様にし、周囲も明るくかつ特定の地点をより見やすく出来る。

いかがでしょうか。
紫の光は見やすいのか?という議論はありますが、照射型を白色光にする懐中電灯も検討出来ます。

問題解決の視点で入ると、問題の解決に焦点が当たります。
道具はあくまで「使うもの」で、機能こそが「問題を解決する」ということが分かりますね。

懐中電灯案の課題は、特定波長のみを出す事ができるレーザーがまだコスト的に高いことと、仕様に耐えうる電力の確保です。

特定波長レーザーのコストが下がってきたら、実用段階に入ると言えます。
それまでは温存アイデアですね。

 

まとめ

以上が思考のプロセスでした。
まとめると

「お金をもらう=問題解決」が大前提
問題を抱えている人を見つけ出す
ランチェスター戦略に基づき、ニッチなターゲットを探し出す
具体的な環境・人物像をイメージ
問題を洗い出す
問題の解決策を検討する
解決策を満たした商品を考える

という流れですね。

ここでは基本プロセスを示しています。
実際は最終的なゴールにたどり着くまでには必要&突き詰められる要素がたくさんあります。
(今回はその要素を一部出していますので、気づいた方はメモしておいてくださいね)
商品を売り出していくマーケティング戦略もセットで考えていく必要があります。
なぜなら、売れてあなたの手元にお金が入るまでが、商売ですから。

そこは別途紹介していきますのでお楽しみに。

それでは良い経営を!!

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